「初期故障」とは おもえない、中国高速鉄道事故

中国・高速鉄道で死傷事故、関係者「落雷が原因で追突・転落」
サーチナ
7月24日(日)1時36分配信

 中国の高速鉄道列車が大事故を起こした。杭州(浙江省)発・福州駅(福建省)行きのD3115と列車D301列車が追突し、D3115の一部車両が橋から転落した。D301がD3115に追突したとされる。中国新聞社は「落雷で先行列車が走れなくなり、後続列車が追突した」とする上海鉄道局関係者の説明を報じた。

 事故発生は23日午後8時34分ごろ。現場は橋の上で、2両が完全に橋から落ち、1両は橋の上から下に向い、ほぼ垂直にぶらさがった。中国新聞社によると、D3115列車の生存者が、別の列車が追突したと述べた。追突したのは、D301列車とみられる。

 中国新聞社は、現場に急行した上海鉄道局関係者の話として「落雷で先行列車が動力を失って走れなくなり、後続列車が追突して、脱線事故が発生した」と報じた。

 新華社によると、D301列車先頭の1-4号車、追突されたD3115列車の後尾の15、16号車が脱線した。現場は橋の上で、2両が完全に橋の下に転落、1両が橋からほぼ垂直にぶらさがる状態になった。

 23日午後11時50分ごろまでに11人の死亡が確認され、負傷者89人が病院に搬送されたとされる(編集担当:如月隼人)





asahi.com 2011年7月24日5時31分
脱線、運行システムトラブルか 日本技術は車両のみ 

 中国の高速鉄道事故。何が起きたのか。

 日本の新幹線の技術に詳しいJR関係者によると、中国の高速鉄道で日本の技術が採用されているのは車両だけで、信号などの運行システムは中国独自のものが使われているという。

 この関係者は「パンタグラフの損傷など車両自体の問題でなければ、運行システムの不具合の可能性がある。衝突であったとすれば、車両ではなく運行システム上のトラブルとしか考えられない」と指摘する。

 日本の新幹線の場合、輸送指令室による制御に加え、車両同士が一定の距離以上に近づかないために幾重もの対策が講じられている。「他に考えられるとすれば、レールなど構造物の問題もありうる。中国の高速鉄道は日本やドイツなど多くの国の技術の寄せ集め。何が原因か解明するのは容易ではないだろう」と話す。

 国内外の鉄道に詳しい専門家によると、中国の高速鉄道では一つの路線に異なる方式の信号システムが使われている場所があるという。

 この専門家は「列車同士が衝突や追突をしないため、一定の区間にほかの列車を入れないというのが世界共通の鉄道の安全の原則。今回の事故は、信号や制御システムに何らかのトラブルが起きた可能性がある」と指摘。複数のシステムの制御が適切だったかどうかもポイントとみる。





中国高速脱線 死者32人 制御装置に問題か
産経新聞
 2011/07/24 09:07

 中国浙江省温州市で23日夜、高速鉄道の列車が別の高速列車に追突して双方の車両が脱線、一部車両が高架橋から転落した事故で、中国国営通信の新華社は24日早朝(日本時間同)、死者は32人、負傷者は191人と伝えた。現場では、地元の救助隊のほか中国軍兵士も出動し徹夜態勢で乗客の救出活動を続けた。

 高速鉄道の列車が追突する異例の事故により、列車衝突回避に欠かせない制御装置に重大な問題があった可能性が浮上。救援と原因調査のため専門チームを現場に派遣した鉄道省当局は、事故原因の徹底究明に乗り出す構えだ。

 上海の日本総領事館によると、24日未明時点で死傷者に日本人がいるとの情報はないが、同総領事館が引き続き情報収集を進めている。

 中国中央テレビは24日未明、懸命の救出活動が続く現場の様子などを伝えた。献血の呼び掛けに多数の地元住民が応じているとし、負傷者の治療で病院が血液不足に陥っている実態を伝えた。(共同)




安全軽視のツケ現実に 中国高速鉄道 「信じがたい事故」
産経新聞
7月24日(日)7時56分配信

 経済発展を背景に、急速に広がった中国の高速鉄道をめぐっては、日本などが開発した技術を盗んだ疑いのある特許申請問題に加え、運行上のトラブルが続発。今回、事故を起こした車両は川崎重工業が技術供与した車両で、「和諧号」と総称されている。営業速度などを重視し、安全面をおろそかにしているとする指摘が日中両国から繰り返し聞かれていた。

 昨年4月にはJR東海の葛西敬之会長が、中国の高速鉄道について「安全性を軽視している」と海外メディアのインタビューで発言。中国側が否定していた。

 また、中国共産党の創建90周年記念日を前に、前倒しで6月末に開業した北京-上海間を結ぶ高速鉄道(中国版新幹線)では、開業直後から停電や車両の不調などによるトラブルが相次いで発生。中国鉄道省の元幹部が中国紙に対し、「安全よりも(営業速度など)『世界一』を優先させた設定だった」と発言して波紋を広げた。土木工事に手抜きがあったことを指摘する工事関係者もいるという。

 運行をめぐる懸念が、大事故として現実化した形だ。

 鉄道の安全問題に詳しい安部誠治・関西大教授(公益事業論)は「6月末に開業した(北京と上海を結ぶ)中国版新幹線でのトラブルは、初期故障のような軽微なものでそれほど問題視していなかったが、今回のような事故は正直信じがたい事態。事故原因が追突事故だとすれば、信号故障などで一時的に停車させた列車に後続車が突っ込んだ可能性が考えられるが、いずれにしても日本の新幹線や欧米の高速鉄道などでは追突事故は、まずあり得ない。安全態勢がかなり深刻な状態だと言わざるを得ない」と話した。




京滬高速 慣らし運転期間が必要 初の4便運休
発信時間: 2011-07-22 11:11:35

鉄道部スポークスマンの王勇平氏は7月21日、京滬高速鉄道でこのほど起きた故障について、「開通初期の慣らし運転期間中に、故障が起きるのは異常なことではなく、問題点の発見には約2~3ヶ月が必要で、慣らし期間後には、安定期に入る」と発表した。

北京と上海を結ぶ京滬高速鉄道は、開通後5日間で、6回の故障が発生し、各界の関心を集めていた。これについて、王勇平氏は「高速鉄道は、複雑的な技術システムで、天気、環境などさまざまな要素の影響を受け、運行上種々の課題に直面するものだ。京滬高速鉄道は最近開通したばかりで、設備、人員が慣らしの段階にあり、故障が発生しやすい状況にある」と話した。

京滬高速鉄道で発生した故障について、責任者はいるのか?」という質問に対しては、「故障は事故ではなく、安全問題ではない。故障は運転初期、慣らし期間中によく現れる事象だ。京滬高速鉄道では発生した故障について、鉄道部門ですでに安全検査を行い、全面的に設備に隠れているリスクを調査している。慣らし時間を可能な限り短縮して、運行安定期に入りたい」と説明した。

「京滬高速鉄道の故障原因は、工事を早めたことによって発生したものか」という質問に対しては、工事を早めたことはない。故障というものは、どこの国でも開始段階に発生するもので、中国の高速鉄道の設備レベルは安全で信頼に足るものだ」と説明した。

中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月22日



<中国高速鉄道>中国当局に衝撃 「新幹線」に不安も
毎日新聞
7月24日(日)1時22分配信

 【北京・工藤哲】脱線した高速列車の一部車両は高架橋に引っかかったまま直立し、うち2両が落下して地面に直撃した。中国浙江省で23日起きた事故は、これまで鉄道の安全性を強調してきた中国当局に大きな衝撃を与えた。開業したばかりの高速鉄道・北京-上海間(中国版新幹線)でもトラブルが相次いでおり、不安の声が高まるのは必至だ。

 中国中央テレビ(CCTV)などによると、事故当時、車内はパニック状態に陥り、乗客の一部は脱線の衝撃で車外に投げ出された。車両が陸橋にぶら下がる危うい状況の中、駆けつけた救急隊員が乗客の救出活動に追われていた。

 平均時速が50キロ未満だった中国の鉄道は、97年に高速度化に着手。07年には在来線で時速200キロを超す高速列車を本格導入するとともに、並行して「高速鉄道」(中国版新幹線)の建設も主要都市間で進められた。

 今回事故のあった路線は今年6月末に開業した北京-上海間のような「高速鉄道」とは異なり、在来線を利用して高速鉄道と同じ「和諧号」と呼ばれる、時速200キロ以上で走行可能な別タイプの列車を走らせていた

 いずれも車両は白地に青いラインを基調とし、胡錦濤国家主席が提唱する「和諧(調和)社会」にちなんで「和諧号」と名づけられた。

 ただ、北京-上海間ではトラブルが相次ぎ、工事の過程では鉄筋の強度不足の疑いも浮上。構造に見合った速度設定がなされているのか疑問視する意見も出ていた。10日には山東省で雷雨のため架線が故障、12日にも安徽省で電力供給設備が故障して緊急停止した。

 また、元鉄道省幹部が地元紙に対し、技術的な裏付けのないまま「世界一」にこだわり、最高時速を時速350キロに設定したと証言。開業直前になって300キロに下方修正された経緯もあった。
……
最終更新:7月24日(日)11時30分





経験までは真似できない(七瀬のたわごと-愛国・憂国マイノリティ編)
http://m-nanase.iza.ne.jp/blog/entry/2371333/
2011/07/24 11:32

日本の新幹線が、数分間隔で運行されているというのは、我々からすると当たり前の光景に見えるけれど、実は、とてつもないこと。
それを実現させるために、裏でどれだけのシステムや人が動いているか?を想像すると、気が遠くなる。

今の時代、論理的に数値化された目標を遂行すると言う機会が多いが、コンピューターが全てを実行するとしても、元のプログラムを作ったのは、一番アナログな存在である「人」。
プログラムを作るに当たっては、ありとあらゆる状況を想定し、組み込んでいくわけだけど、それで全てが網羅できるわけでは無い。
いざというときに頼りになるのは、やはり、人が持つ「経験」の積み重ねだと思っている。

人の持つ経験を数値化、体系化し、誰が実行しても同一の結果となるようにするのは大切ではあるけれど(ISOの目的も乱暴に言うとそれ)、実際に経験していなければ、その数値を理解することは難しいのでは無いか?
私は、パソコンを駆使する割にアナログな人間だからかも知れないけど、身体で覚えたものに優るものは無いと感じるシーンが多々あるからだ。
(数値、データが絶対正義なら、経験を積んだ職人さんが作る部品がなければ完成しない「科学技術の塊」ってなんなの?と言うことになる(笑))

さて、昨晩、中国の高速鉄道が脱線し、死傷者が多数発生する事故が起こったが、列車同士の衝突を防止する制御装置に重大な問題があったのでは無いか?との報道がされている。
中国では、各国の技術を導入して高速鉄道の整備を急ピッチで行っているが、いわゆる「ハコモノ」「機械もの」ならば、いくらでも真似できる。
……実際の運用となると、「ハコモノ」「機械もの」の様に簡単にはいかない。

なぜなら、運用するのは「人」であり、人を育てるためには「経験させること」、その経験を積み重ねていくことが重要だからだ。
これは、どんなに優秀な人でも、一朝一夕で為し得るものでは無い。
マニュアルを完備しつつも、時間を掛けて訓練を行うのは、運用する人に「経験」を積ませるため。
そして、訓練期間が過ぎて、実戦に配置されてから「経験の積み重ね」がスタートする。
それは終わりが無いものである。

それらをないがしろにし、…担当部門幹部…のメンツ…の為に事を急いて進めていたのだとすれば、この事故は間違いなく人災であり、起こるべくして起こったと言っても過言では無い。
これでは事故に遭われ、命を落とされた人たちも浮かばれまい。

我々日本人は、今回発生した事故を、「中国のことだから」と笑っていられないと思う。
日本の会社においても、「結果だけ」を重視するあまり、「効率化」の美名の下、製造・営業など部門を問わず、「経験を積ませること」=「教育すること」を排除していると感じられるから。……



●Google検索「中華人民共和国の高速鉄道
●Google検索「新幹線における事故の事例
●Google検索「初期故障
●Google検索「フェイルセーフ
●Google検索「自動列車停止装置
●Google検索「自動列車制御装置



●冷静になれない日中韓市民とメディアと、そういった風潮を解消できない各国政府
http://sociologio.at.webry.info/201107/article_62.html
●JR福知山線脱線6年 「企業風土に問題」 遺族・JR西、合同検証で報告書(産経新聞)ほか
http://sociologio.at.webry.info/201104/article_124.html



【追記】
中国高速鉄道:外国の技術混在、安全対策脆弱に


 中国浙江省温州市で23日夜に起きた高速鉄道の列車追突事故は、「世界最高水準」を目指して整備を進めてきた高速鉄道網の安全対策がいかに脆弱(ぜいじゃく)かを露呈した。外国の技術を生かした車両を相次いで導入する一方、制御システムを自前で整備したことによる構造的な問題も浮き彫りとなっており、高速鉄道を経済発展の象徴と位置づけてきた中国指導部の威信が低下することは必至だ。【北京・成沢健一、工藤哲】

 中国の鉄道は97年に高速化に着手。当初は自主開発を試みたが、00年代から本格的に外国からの技術導入を進めた。時速350キロ(現在は時速300キロ)で走行する高速鉄道(中国版新幹線)は08年8月に北京-天津間(115キロ)で開業、続いて09年12月に湖北省武漢-広東省広州間(1069キロ)、6月末に北京-上海間(1318キロ)で開業した。

 在来線でも「動車組」と呼ばれ、時速200キロ以上で走行が可能な高速列車を導入したほか、営業速度200~250キロの新線建設を急いでいる。

 事故が起きた浙江省寧波-温州間の沿海部の路線は09年9月に開業した高速鉄道の新線だが、営業速度は200~250キロで、北京-上海間の中国版新幹線で使われている日本やドイツの技術を基にした最新の車両「CRH380」シリーズは走行していない。

 しかし、事故前に最初に停止したD3115はカナダ・ボンバルディアの技術を生かした車両で、追突したD301の車両は川崎重工業などを中心とした日本の技術をベースにしている。中国メディアなどによると、外国の技術が生かされているのは車両だけで、制御システムは中国独自のものだという。

 今回の事故について、鉄道省報道官は「落雷による設備故障が原因」と説明するにとどめ、詳細な内容は公表していない。先行の列車が緊急停止した場合、制御システムが機能していれば、後続列車が自動停止するはずだが、中国メディアはシステムが不具合で作動しなかった可能性を伝えている。

 また、時刻表によると、D301は温州南駅に午後7時42分に到着し、その15分後にD3115が到着する予定だったが、D3115の方が前方を走行していた。順序が逆になった理由も未解明だ。

 中国の主要メディアは救援隊員の奮闘ぶりや献血などの市民の協力を強調するものが目立ち、事故の責任の所在や真相究明を探る報道は少ない。インターネット上では「高速鉄道『大躍進』の代償だ」などと中国指導部を皮肉る言葉が書き込まれている。

 ◇鉄道商戦、攻勢に水…「独力」強調の中国
 高速鉄道は温室効果ガス排出量の少ない効率的な輸送機関で、米国、ブラジル、インド、ベトナムなど10カ国以上で計画や建設が進み、市場規模は07年の1.1兆円から20年には1.6兆円に成長すると見込まれている。

 カナダのボンバルディア、TGVの仏・アルストム、ICEの独・シーメンスが世界の「ビッグ3」だが、日本のJR新幹線も高い安全性などからインフラ輸出の目玉で、中国、韓国なども勢いをのばしている。

 今回事故があった中国の高速鉄道事業には、川崎重工業が04年から参画し中国企業への技術供与を行ってきた。追突した車両は川崎重工業の技術を基に開発されたが、事故原因は制御系統の障害にあったとみられる。

 中国は川崎重工業の技術をベースに製造し、北京-上海間の高速鉄道(中国版新幹線)で運行する主力車両「CRH380A」に関する技術を「独自に開発した」と主張。日米欧などで特許出願や手続きをしている。ただ、今回の事故で安全性の観点から中国輸出の勢いがそがれる可能性もある。【柳原美砂子】

毎日新聞 2011年7月25日 1時13分(最終更新 7月25日 2時22分)

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この記事へのコメント

ましこ
2011年07月24日 16:08
事故再発のリスクも=運行システムに重大な欠陥―中国高速鉄道
時事通信 7月24日(日)12時40分配信

 【北京時事】中国高速鉄道(中国版新幹線)の追突事故は、この国の列車運行・安全管理システムが抱える重大な欠陥を浮き彫りにした。営業最高時速300キロの北京―上海線も含め延べ1万キロ近い高速鉄道網で、事故が再発する恐れも懸念されている。
 事故があった2本の列車はいずれも当初、最高時速380キロの最新型とは異なるとみられていたが、中国メディアの報道によると、追突された列車は最新型とみられる。また、追突した後続の列車は北京―上海線を経由し、福州(福建省)に向かう途中だったことも判明。北京―上海線でも同様の事故が起きるリスクがあることが分かった。
 中国鉄道省によれば、高速鉄道の走行中にトラブルが発生した場合、本来は「自動停止システムが必ず始動する」(何華武技術主任)が、機能しなかった。しかも、追突した列車は時刻表の上では、衝突された列車よりも前に温州を通過するはずだった。順序が入れ替わった原因は調査中だが、各地の鉄道管理当局の管轄地域が複雑に入り組んでいることが影響した可能性もある。
 中国は1990年代、高速鉄道の自主開発に乗り出し、試作車両も完成させたものの、故障の頻発など本格的な実用化には至らず、2004年から、外国から技術を導入する方針に転じた。
 しかし、日本や欧州、カナダから、車両や地上設備、運行管理システムの技術をバラバラに導入。鉄道関係者は「一体で提供しないと安全を保証できない」と重大事故のリスクを懸念してきた。中国政府がこうした声に謙虚に耳を傾けることができるか、注目される。 
ましこ
2011年07月24日 16:26
危険を生んだ中国高速鉄道の背景(2)「政府独占でやりたい放題」
サーチナ 7月24日(日)14時58分配信

 浙江省温州市で23日夜、停車中の高速鉄道列車に後続列車が追突、脱線して車両の一部が高架から転落する事故が発生した。網易は24日、高速鉄道開通以後頻発する大小さまざまな事故について、中国高速鉄道の「大躍進」現象と、この現象を導いた鉄道業界の体質が原因であると論じた。

 高速鉄道の「大躍進」は表向きな現象であり、その根源には鉄道部が「ネットワーク独占者、大手運輸業者、価格制定者、運行制御者、業界管理者、行政執行者」を一手に掌握する「政企不分」があると指摘。直接的な採算勘定の必要がない鉄道部では一部の上層部が高規格、高速度ばかりを追求して行政権力を振るっているとした。

 鉄道部の元サブチーフエンジニア、周翊民氏は北京―上海、武漢―広州などの高速鉄道が当初の時速350-380キロメートルから300キロメートルに減速したことについて「外国企業との契約は時速300キロメートルが最高営業速度だった」と語った。劉志軍・前鉄道部長は在任中、一つ覚えのように何でもかんでも「世界一」と言っていたという。

 また、事故を起こした2本の列車がそれぞれ南昌鉄道局、上海鉄道局の管轄であったことを挙げ、「計画経済下鉄道事業のエリア分けにより、各地域鉄道局どうしの連係がとれていない」ことが悲劇を生んだとも分析した。

 最後に、中国高速鉄道の技術が「これまでわずか2度の脱線事故のみで死傷者を出していない日本の新幹線を上回ると自称」する鉄道部に対して「それならば、問題は体制にあるとしか言いようがない」と断じた。(編集担当:柳川俊之)
ましこ
2011年07月24日 16:28
高速鉄道計画に不安の声=広州と接続予定の香港
時事通信 7月24日(日)15時15分配信

 【香港時事】中国浙江省温州市で23日発生した高速鉄道列車の追突脱線事故を受け、広東省広州市と結ぶ高速鉄道プロジェクトを進めている香港で、安全性について不安の声が出ている。
 24日付の香港紙リンゴ日報によると、広州―香港高速鉄道プロジェクトに批判的な市民団体の代表、黎広徳氏は「香港では以前から本土の鉄道の安全性に強い懸念があったが、今回の大事故で問題の深刻さが暴露された」と指摘。「広州―香港高速鉄道で香港側が管轄するのは香港域内の区間だけだ。これでは鉄道システム全体を信頼することはできない」と語った。
 また温州の事故に関して、香港のある鉄道専門家は「先進的な鉄道システムには列車の自動制御装置があるのに、なぜ追突事故が発生したのか。人為的な要因があったのではないか」と述べた。
 広州―香港高速鉄道は現在建設中で、2014年にも全線が開通する。 
ましこ
2011年07月26日 13:51
<中国>鉄道運転士 勤務は月300時間以上でも「正常」
毎日新聞 7月26日(火)10時57分配信

 【北京・工藤哲】中国浙江省温州市での高速鉄道事故の背景として、鉄道網の急速な整備に運転士の養成が追いつかず、長時間労働を強いられている点を指摘する専門家の意見が出ている。

 科学分野の専門情報紙「科学時報」(電子版)は25日、鉄道専門家のコメントを掲載した。それによると、運転士の養成には3~5年が必要だが、間に合わず、経験の少ない運転士も多いという。

 かつては駅に運転士用の共同住宅があり、到着駅で食事や睡眠をとることができた。だが、市場経済化が進むにつれて、こうした設備が姿を消し、自助努力の体調管理が求められるようになった。多くの運転士が休息の時間や質を保証されていないのが実態という。

 運転士の労働時間は月167時間と規定されているが、実態は200時間以上で「普通」、300時間以上でも「正常」とみなされ、勤務中に居眠りすることも珍しくないという。また、鉄道を管轄する鉄路局の業務量が増えるにつれて管理が甘くなり、安全が軽視されてきたと指摘している。

 中国では08年4月にも山東省で列車脱線・衝突事故が起き、70人が死亡した。中国当局は「人為的なミス」と指摘、鉄路局幹部を更迭した。脱線した列車は時速80キロの制限速度区間を131キロで走行しており、中国メディアは当時、「運転士の過労が原因」と報じた。
ましこ
2011年07月27日 12:19
「各車両に避雷針はある」中国に技術供与の川重
読売新聞 7月26日(火)23時20分配信

 川崎重工業の大橋忠晴会長は26日、中国浙江省温州で起きた高速鉄道の事故について、「中国側から連絡は受けていないが、車両に問題があったとは考えにくい」との見方を示した。

 同社は中国側に車両技術を供与している。落雷が原因との中国政府の分析については「各車両に避雷針は付いている」と述べた。大阪市内で報道陣の質問に答えた。
最終更新:7月27日(水)8時23分
ましこ
2011年07月27日 12:45
【中国高速鉄道事故】輸出・延伸に“急ブレーキ” 安全性への不信感加速
Sankei Biz 2011.7.25 08:23
……
 不信感の背景には、中国の高速鉄道事業が政治家や官僚の汚職の温床になっている事実がある。巨額の賄賂を贈った業者が基準以下の原材料を使い、ずさんな工事を行うことで利益を上げていることは以前から指摘されていた。

 また、近年の急速な高速鉄道網の拡大に伴う人材育成ができていないことも指摘されている。鉄道省が発行している今月1日付の「旅客報」は、「高速鉄道の運転研修をドイツ人運転士なら2~3カ月かけて受けるが、中国人運転士はわずか10日間で習得できる」と伝えているように、拙速な従業員教育は大きな安全リスクとなっている。

 事故現場では乗客の救出の後、路線の復旧が最優先され、24日夕までに落下した車両も含めすべてが撤去された。だが、事故原因の調査も始まらぬうちに車両の一部が地中に埋められる作業も目撃され、ネット上では「証拠隠滅だ」と当局を非難する声もあった。

 巨額な公共投資で2015年までに総延長1万6千キロに延伸する高速鉄道計画だが、同様の事故再発も懸念されている。車両輸出計画もあったが、延伸計画とともに見直しは必至。中国鉄道当局の安全性確保に厳しい目が注がれそうだ。

……
 現場では、胡錦濤国家主席に近いとされる盛光祖鉄道相が陣頭指揮を執っている。一方で江沢民前国家主席の側近として知られたが、汚職問題で今年2月に更迭された劉志軍前鉄道相は、これまで高速鉄道建設を強硬に推し進めてきた人物。建設業者などから巨額な賄賂を受け取ったとして身柄拘束されている。……
ましこ
2011年07月30日 18:48
寄せ集め技術の欠陥露呈=人材育成追い付かず-中国鉄道事故

 【温州時事】中国浙江省温州市の高速鉄道事故に関し、中国当局は28日、信号設備の欠陥と職員の未熟さが事故につながったとする「人災」の側面を認めた。ここ数年で高速鉄道網を急拡大してきた中国だが、各国から寄せ集めた技術の未消化と人材育成の遅れという急ぎ過ぎた代償が明白となった。
 信号設備を設計した北京全路通信信号研究設計院は、もともと鉄道省の一部だった国有企業、中国鉄路通信信号集団の子会社で、同省の完全なファミリー企業。開通したばかりの北京-上海線を含め、国内の高速鉄道の信号システムを独占するだけに、欠陥発覚の影響は大きい。
 同日付の中国紙・第一財経日報によると、CTCSと名付けられている列車運行制御システムには、中心的技術として日本の川崎重工業のものが導入されているほか、仏独など欧州各国の技術も使われている。しかし「中核のプログラムは解析すらできていない」と関係者が認めるように、つぎはぎ状態で、業界内では以前から信頼性を疑問視する声があった。
 安路生・上海鉄道局長は事故原因報告の中で「職員に対する教育・訓練が十分でなかった」と認めた。今回は一部当直者の対応を問題視しているが、中国の鉄道現場の人材不足は深刻だ。共産党機関紙・人民日報は昨年12月、高速鉄道の運転資格を最初に取得した運転士を「たった10日間の訓練で最高時速350キロの列車を運転した」と称賛。運転未経験の大学新卒者も、約4カ月の実習だけで現場に送り込まれているという。
 28日、事故現場で記者会見した温家宝首相は「速ければ良いわけではない。安全が第一だ」と、鉄道網整備のペースダウンを示唆した。(2011/07/28-17:23)
ましこ
2011年07月30日 18:50
中国:高速鉄道脱線 運行ソフトに欠陥 鉄道省責任者認める

 【温州(中国浙江省)隅俊之】30日の中国国営新華社通信によると、鉄道省の責任者は浙江省温州市の高速鉄道事故について運行管理センターのデータ収集システムのプログラムソフトに重大な欠陥があり、信号システムの誤作動で青信号を発信した結果、追突した列車に関して自動列車制御装置が機能しなかったことを明らかにした。

 事故原因を巡っては、信号システムに設計上の重大な欠陥があったうえ、現場の対応ミスも重なったことを鉄道省幹部が公表していた。制御装置が機能しなかった原因について鉄道省幹部が言及するのは初めて。

 この責任者の説明や中国メディアの報道によると、落雷の影響で温州南駅の信号設備が故障し、正常運転をしていた先行列車に搭載された機器が正しい運行情報を受信できなくなったため、この列車は事故現場の約2キロ手前でいったん停車後、時速約20キロで徐行運転を再開した。ところが、運行管理センターのデータ収集システムのプログラムに欠陥があったために、後方を走行する列車に赤信号を発信すべきところ、青信号を発信したという。このため、低速で走行していた先行列車に後方から通常速度で運転していた列車が追突したとしている。

毎日新聞 2011年7月30日 東京夕刊
ましこ
2011年07月30日 18:51
中国列車事故:信号システムの設計ミスを謝罪

【北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員】 中国・浙江省温州市で起きた高速鉄道追突事故を招いた信号システムは、中国鉄道省傘下の国営企業の研究機関だったことが明らかになった。

 29日付の中国紙・新京報によると、信号システムを製造する「中国鉄路通信信号」傘下の北京全路通信信号研究設計院が設計したものだった。全路通信は28日、ウェブサイトに謝罪文を掲載した。

 全路通信は謝罪文で、「重大な鉄道事故で国家と人民の生命、財産に損失をもたらしたことに深い悲しみを覚え、死者に深い哀悼の意を表するとともに、負傷者および死者の遺族に心から謝罪する」と表明。その上で、「関係機関と鉄道省による事故調査に積極的に協力し、負うべき責任を負い、受けるべき処罰を受け入れる」とした。

 これに先立ち、安路生・上海鉄路局長は28日、温州で開かれた国務院調査チームの第1回全体会議で、「初歩段階の調査で、事故当時には温州南駅の信号設備にトラブルが起き、赤信号が点灯すべき区間に青信号が点灯し、事故の原因になった」と述べ、信号システムに重大な設計ミスがあったとの報告を行っていた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
ましこ
2011年08月22日 16:19
DIAMOND online News&Analysis【第306回】 2011年8月22日

報道も途絶えた中国高速鉄道事故のその後中国鉄道省が唱えた「技術超越論」の終焉と水泡に帰した先進国逆輸出の夢

……(「夢の時空を抜けて、中国高速鉄道についてのドキュメンタリー」、新華社、10年2月28日付の記事)。

 交渉上手の鉄道省が、手に入れた技術をうまく使いこなしているという記録は、新華社の記事には何一つ書かれていなかった。導入した技術は具体的な車両とは違い、図面ばかりだった。「どうしてそのように設計したのか、どこを変えることができて、どこに絶対手を入れてはいけないか。それがわからないと、とてもその技術をマスターしたとは言えない」と鉄道省の技術担当幹部は、後に中国のメディアに話した。

 少なくとも日、仏、独、カナダの4ヵ国から技術を導入している。技術体系もばらばらだった。それを理解するだけでなく、さらにそれぞれの技術を「中国鉄道」というコンセプトに集約し、機能させなければならない。中国鉄道省が短期間にやらなければならない仕事は、あまりにも多かった。

 前出の新華社記事では、「5年=40年、3時間=11時間、1種類=4種類」という式を書いている。それは5年で他の国では40年かかった鉄道発展の経路を走破し、3時間でいままで11時間かかる道を走り、さらに世界最先端の4ヵ国の技術を、全部中国に集中させていくということだった。

 そのような方針の中には、安全という概念は微塵もない。「より速く、より効率的に」は目標となり、事故があっても原因を究明する暇を惜しむほど、鉄道省はひたすら走り続けたかった。……

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