「絞首刑は限りなく残虐」元最高検検事が証言 (読売新聞)ほか

「絞首刑は残虐」土本名誉教授が証言 パチンコ店放火殺人事件
産経新聞
10月12日(水)15時29分配信

 大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた高見素直(すなお)被告(43)の裁判員裁判の第12回公判が12日、大阪地裁(和田真裁判長)で開かれた。「絞首刑は残虐な刑罰で違憲」と主張する弁護側の証人として、元最高検検事の土本武司・筑波大名誉教授が出廷。死刑執行に立ち会った経験を踏まえ、「(絞首刑は)正視に堪えない。限りなく(憲法が禁じた)残虐な刑に近いものだ」と証言した。

 刑事訴訟法は「死刑は検察官などの立ち会いの上で執行しなければならない」と定めており、土本教授は東京高検検事時代に執行に立ち会ったことがある。

 土本教授は死刑制度そのものは「憲法は、残虐でなければ、法が定めるどんな刑罰も科せるとしている」と肯定。その上で「さっきまで生きていた人が、ひもでつるされた首を起点にゆらゆら揺れている。むごいことだと思った」と執行の様子を振り返った。また、捜査を担当した死刑囚と文通を重ねた経験にも触れ、「改心していく彼を刑場に送っていいのかという気持ちになった」と述べた。

 この日の公判は前回公判に続いて死刑の違憲性をめぐる法令解釈について審理するため、裁判員に出廷義務はないが、6人のうち5人が参加した。



<死刑の違憲性>「絞首刑は限りなく残虐」元最高検検事
毎日新聞
10月12日(水)12時1分配信

 5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で殺人などの罪に問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判で、争点となった「死刑の違憲性」の審理が12日、大阪地裁(和田真裁判長)であった。元最高検検事の土本武司・筑波大名誉教授が弁護側証人として出廷、死刑執行に立ち会った経験を振り返り、「絞首刑はむごたらしく、正視に堪えない。限りなく残虐に近い」と証言した。

 土本氏は東京高検検事時代、死刑執行に立ち会った際の手記を手に手順を説明。「(絞首台の)踏み板が外れる音がした後、死刑囚の首にロープが食い込み、宙づりになっていた。医務官らが死刑囚の脈などを確かめ、『絶息しました』と告げていた」と振り返った。

 さらに「少し前まで呼吸し、体温があった人間が、手足を縛られ抵抗できない状態で(ロープにつられて)揺れているのを見てむごいと思った」と証言した。

 絞首刑を合憲とした1955年の最高裁判例については「当時妥当性があったとしても、今日なおも妥当性を持つとの判断は早計に過ぎる」と述べ、否定的な見解を示した。

 また、11日に証言したオーストリアの法医学者の研究を挙げて「絞首刑は苦痛と身体的損傷を生じる」と指摘。約60年前に絞首刑は最も苦痛がない死に方と指摘した法医学者の鑑定について「正しくない」と述べた。【牧野宏美、村松洋】



「絞首刑は限りなく残虐」元最高検検事が証言
読売新聞
10月12日(水)13時3分配信

 大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件で殺人罪などに問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判の第12回公判が12日、大阪地裁(和田真裁判長)であった。

 「死刑の違憲性」に関する審理が続き、元最高検検事の土本武司・筑波大名誉教授(76)が弁護側証人として出廷し、検事時代に死刑執行に立ち会った経験から「絞首刑は限りなく残虐な刑罰に近い」と述べた。元検事が非公開の死刑執行の実態を法廷で証言するのは異例で、死刑制度を巡る論議に影響を与える可能性もある。

 証言によると、土本氏が死刑執行に立ち会ったのは東京高検検事を務めていた時で、弁護側の尋問に対し、「ガタン、と(死刑囚を支える)踏み板が外れる音がした。正視にたえない。惨めで悲しい状況だった」と説明した。

 また、自身が捜査した元死刑囚と文通していたことを明かしたうえで、反省や後悔をつづった手紙を受け取って死刑に疑問を感じ、「当時の上司に『恩赦で執行を止められないか』と相談したが、(死刑を)求刑した検察がそうするのは筋が通らないと言われた」と証言した。

 死刑が憲法違反かどうかについては、〈1〉死刑囚の苦痛や身体の損傷の程度〈2〉一般人の感覚でむごたらしいか――を判断基準にして考えるべきだと述べた。

 今回の裁判で弁護側は、「絞首刑は残虐な刑罰を禁じる憲法に違反している」と主張。和田裁判長は、死刑の違憲性は裁判官だけで判断し、裁判員の参加は自由と決定しており、この日午前の審理には、裁判員6人中1人が欠席した。


●Google死刑存置
●死刑廃止と死刑存置の考察
http://www.geocities.jp/aphros67/indexs.htm
●ブログ『タカマサのきまぐれ時評』「死刑」関連記事
http://tactac.dreamlog.jp/search?q=%E6%AD%BB%E5%88%91





死刑と向きあう裁判員のために
現代人文社
福井 厚

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この記事へのコメント

ましこ
2011年10月16日 10:49
絞首刑は本当に苦しくないのか?
ゲンダイネット2011年10月15日10時00分

 絞首刑は残酷な刑罰か――。こんな議論が実際の裁判で始まった。
 2年前に大阪市内のパチンコ店に放火して5人を殺害し、起訴された高見素直被告(43)の裁判。11日、大阪地裁で開かれた公判で弁護側は、絞首刑は残虐で違憲と主張し、オーストリアの法医学者バルテル・ラブル氏を証人として出廷させた。ラブル氏は「受刑者は首を絞められてから約5~8秒間、酸素が脳に残るため意識がある」「ロープで生じる傷と窒息で苦しむ」と説明した。
「これまでも法廷で死刑の是非を問う議論はあったが、今回のように裁判員裁判での試みは初めてです」(司法関係者)
 最高裁は1955年の判決で絞首刑の残虐性を否定しているが、ラブル氏の説が正しければ、死刑囚は苦しんで死ぬことになる。また、同氏によれば死刑囚の首が切れる可能性もあるという。
 死刑問題に詳しい記録作家の原裕司氏が言う。
「死刑囚の体が落下した瞬間に首の骨が折れて意識がなくなる、だから苦しくないという理由で絞首刑が行われてきましたが、本当にそうなのか。生きている経験者はいないのです。この裁判のように絞首刑の残虐性に焦点を当てた議論は有意義。97年に亡くなった永山則夫は死刑執行の直前まで抵抗し、その声が周囲に響いていたそうですから」

「米国には3種類の薬物を注射する方法があり、絶命させるのは最後に打つ塩化カリウム。これによって心停止と脳への血流が同時に止まるので、苦しみがないといわれています。銃殺は一瞬で死亡するように思えますが、弾が心臓に命中しても生きていて、数分間苦しむ可能性があります」(医学博士の米山公啓氏)
 死刑問題は根が深い……。
(日刊ゲンダイ2011年10月12日掲載)

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