ユッケ消滅の危機、生肉新基準で「採算合わない」(読売 関西)ほか

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ユッケ消滅の危機、生肉新基準で「採算合わない」

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画像 焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件を受け、生食用牛肉の提供に関する厚生労働省の新たな基準が1日、施行された。表面を加熱殺菌することなどが義務づけられ、違反には罰則もある。「コストがかかりすぎる」などとして、多くの焼き肉店からこの日、ユッケが消えた。

 大阪市の生野、天王寺、東成各区の境に位置する鶴橋周辺には、焼き肉店が集中するが、「ユッケは出さない」という店が目立つ。

 30年近く営業している「海南亭」(天王寺区)は、メニューに「10月1日より、ユッケ、大トロユッケなどの提供を停止致しました」との断り書きを入れた。

 精肉店からブロック肉を仕入れて調理、ユッケなどを出してきた。新たな基準は、ブロックを清潔な容器に密封し、表面から深さ1センチ以上を60度で2分間以上加熱するか、同等以上の効果がある方法で加熱殺菌することなどを定めている。違反すれば営業停止などのほか、悪質なら2年以下の懲役または200万円以下の罰金も科される。

 店主の金海博さん(37)は、「加熱部分を分厚く切り落とすので、生肉として出せるのは少し。採算が合わない」とため息をつく。新基準は9月12日に示されたばかりで、金海さんは「今月6日に市内で説明会があるので、ほかの加熱方法について聞き、できれば復活させたい」と話した。

 この日来店した奈良県橿原市、医師太田勝康さん(59)は「本当にユッケやめたの」と店員に尋ね、「安全性は大切だが、焼き肉の一つの文化がなくなってしまう」と残念そうだった。

 近くの別の焼き肉店も、ユッケをやめた。生食用を調理するには、専用の調理器具や設備を用意しなければならず、店主の男性(57)は「時間や場所、労力のロスが大きく、単価が3~4倍になってしまう。お客さんは残念がっているのですが……」と話していた。

 ユッケ提供を続けたいとする店も中にはある。

 神戸市兵庫区の「飛苑」は今後、新基準に沿って肉を処理し、当分は従来の950円のままで出す予定という。蕨野
わらびの
謙二社長(58)は「分量をこれまで通りにできるかどうかわからないが、人気メニューなので外せない。安全に食べてもらい、業界全体の信頼回復につなげたい」。しかし、1日は、仕入れ先自体が新基準への対応が間に合わず、生食用肉が用意できず。同店はローストビーフをユッケ風に調理して出した。

(2011年10月2日 読売新聞 関西発)






ユッケ県内も全滅か
焼き肉店での加工困難


 「冷蔵室で調理するように求めているようなもので、現実的でない」――。「焼肉酒家えびす」が提供した牛肉のユッケによる集団食中毒事件で、生食用牛肉を提供する際の新基準が1日、施行されたが、厳しい基準内容に、焼き肉店から戸惑いの声が相次いでいる。今後、県内でユッケを提供できる店はないとみられる。

 新基準は、「肉塊の表面から深さ1センチ以上の部分までを60度で2分間以上加熱殺菌する」と義務付け、調理専用の部屋などを求めている。基準に適合した加工作業は飲食店では行えず、今後、加工業者が担うとみられている。

 川崎市高津区の焼き肉店「炭火焼肉酒房雷音」は、事件後の7~8月、ユッケをメニューから外したが、「ユッケを食べに来ているのに、なぜ提供しないのか」と客から苦情を受けた。同店では、客の半数以上が注文し、月に500食は出ている。9月から提供を再開したが、今月から再び、新基準で提供できなくなる。

 同店の担当者は新基準について、「冷蔵庫内で調理するように求めているようなものだ」とする。新基準が肉塊の表面温度について、「加工、調理室の温度を低く保ち、10度を超えないようにする」と義務付けていることが原因だ。

 横浜市中区の焼き肉店「横浜関内匠家本店」でも、「普通の調理場ならまな板の上に置いた時点で10度を超える。新基準をクリアするには店内を改造しなければならない」と語り、川崎市麻生区の焼き肉店「松葉」でも「調理専用の部屋を新たに設けるようなものだ」と疑問視している。同店の担当者は「店で加工するにはコストがかかりすぎる。加熱殺菌済みの肉が仕入れ業者から真空パックで届けば提供できるが、仕入れ先からは何も連絡がない」

 保健所がある県や横浜、川崎、相模原市などによると、食肉加工業者や飲食店から、新基準に適合した施設でユッケを提供すると連絡は受けていないといい、「現状ではユッケを提供できる店はない」と語る。

(2011年10月2日 読売新聞 神奈川)




生食用牛肉、新基準 「ユッケ もう出せない」 値上げ、新商品…焼き肉店苦慮
産経新聞
10月2日(日)7時55分配信
 焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件を受け、厚生労働省が策定した生食用牛肉の新基準が1日から施行された。専用の加工設備の設置や、肉表面の加熱殺菌などを義務付ける厳しい内容で、焼き肉業界からは「ユッケはもう出せない」との声が上がっている。

 「専用設備を作ったり、手間がかかりすぎる。そこまでしてユッケをメニューに入れるかどうか…」。新基準施行を控えた9月30日。東京都庁で開かれた「認定生食用食肉取扱者」の講習会に参加した練馬区の焼き肉店経営者(37)は困惑ぎみだ。

 新基準では、枝肉を切り分けて密封した後、湯せんなどで表面から深さ1センチ以上の部分を60度で2分以上加熱殺菌する。対象はユッケと牛刺し、牛タタキ、タルタルステーキ。違反すると営業停止のほか、悪質な場合は2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科される。

 全国焼肉協会の中井孝次事務局長は「新基準では切り落とす部分が多く食用部分が少ない。従来は800円程度だったユッケは2~3倍に値上げせざるを得ないだろう」と指摘する。

 ある焼き肉店関係者は「新基準は現場の事情を全く考慮していない。生肉はもう出すなと言っているのと同じ。小さい店が常連の客にこっそり出すようなことを助長する」と話す。

 大手焼き肉チェーンも販売再開には消極的だ。「牛角」を運営する「レインズインターナショナル」(東京都)は「現段階でメニューに加える動きはない」。「安楽亭」(埼玉県)も「客から要望はあるが、今のところ再開の予定はない」という。

 これに対し、苦肉の策で新商品を編み出した店もある。「叙々苑」(東京都)は8月から、ブロック肉の表面を軽く焼き、薄くスライスしてユッケダレをつける新商品をメニューに加えた。レアステーキは食中毒の報告がないとして、新基準の対象外であることに目をつけた。

 評判は上々というが、本物のユッケの提供は新基準の詳細を確認してから検討する。

 ■「残念」客ため息

 ユッケの提供が事実上難しくなる新基準に客からも残念がる声が上がった。

 「なくなるとすればとても残念」。9月30日夜、東京・新橋の焼き肉店を訪れた男性会社員(28)はため息をつき、「2千円以上なら諦める」と話した。

 焼き肉の街として知られる大阪・鶴橋駅前の焼き肉店の客の男性(31)は「安くない食べ物なのに、値上げとなれば気軽には食べられなくなる。厳しすぎるのではないか」。

 一方で、鶴橋に買い物に来ていた女性(42)は「(食中毒で)亡くなる人が出ているのだから仕方ない。安全面は大切なので、焼き肉店も無理なコストダウンなどはしないでほしい」と注文した。


--------------------【引用おわり】--------------------


【ブログ内関連記事】
●生肉食中毒 卸、飲食店、厚労省 責任押しつけ合い (産経新聞)ほか
http://sociologio.at.webry.info/201105/article_35.html
●外食における レア肉食リスク
http://sociologio.at.webry.info/201105/article_12.html

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