若い世代のTV離れが一目瞭然 視聴時間が5年で3割以上も減少 (NEWS ポストセブン)ほか

若い世代のTV離れが一目瞭然 視聴時間が5年で3割以上も減少
NEWS ポストセブン
11月4日(金)7時6分配信

テレビの危機を指摘するのに、もはや言葉は要らない。客観的なデータがそれを如実に示している。

テレビの視聴率低下がいよいよ深刻である。

10月3~9日の視聴率トップは、日本テレビ系『笑点』で18.1%。これは週間1位としては史上最低の数字だった。さらにその前週(9月26日~10月2日)には、かつてなら低視聴率に入る12%台の番組がトップ30以内に入るといった具合である。

フジテレビ系列の産経新聞は、紙面でこう嘆いた。

〈ついにその日がきた、という感じだ。「12%台」でもトップ30入りしてしまった。前代未聞の事態だ。(中略)ことここに至っては、よほどフンドシを締めてかからないと「回復」どころか「歯止め」すらおぼつかなくなるのではないか、と危惧する〉(10月4日付)

だが、こうした事態にもテレビ関係者は、「録画視聴が多くなったから」だの、「若い世代は携帯やワンセグで見ている」だのと言い訳する。つまり、実際の視聴率はもっと高いはずだと強弁するのだ。

だが、それがウソであることは、種々のデータを見れば明らかである。

今年8月に総務省が発表した「情報通信白書」には、世代別の「テレビを見る」時間を過去と比較したデータがある。若い世代のテレビ離れは一目瞭然。10代では、2005年に1日平均106分だった視聴時間が、2010年には70分と、わずか5年で3割以上も減少している。同様に20代では、2005年に104分だったのが2010年には76分に激減。かつて「テレビの見過ぎだ」と大人たちから叱られていた日本の若者は、この5年で、自然と1日30分もテレビ視聴時間を減らすことに成功したわけだ。

ほかの世代を見ると、50代・60代ではテレビ視聴時間が微増しているが、全世代を通しても1日で4分の減少となっているから、若者の減少分をカバーできなくなっているのが現状である。

さらにNTTコミュニケーションズが2010年3月に発表したテレビ視聴の実態に関するアンケート調査では、20代以下で「ほとんどテレビを見ない」層が14.7%もいるという驚愕のデータが明らかになっている。

しかも同調査によれば、録画して時間のあるときに見る層も17.3%に過ぎず、携帯やワンセグで見る層にいたってはわずか0.5%しかいなかった。

つまり、録画やワンセグという言い訳は完全にウソで、若者たちは、テレビ番組そのものを見なくなっているのである。

※週刊ポスト2011年11月11日号




地デジ完全移行 最も見ていた70代以上のテレビ離れ始まる
2011.08.11
16:00

視聴者が「テレビなき生活」を選び始めている。今年2月、NHK放送文化研究所が発表した『2010年国民生活時間調査報告書』によれば、テレビを見る人の割合は年々減少している。1995年には92%だったのが、2010年では90%を切った。また、まったくテレビを見ない人が1995年の8%から11%に増えた。
特にテレビ離れは若年層に顕著で、国民全体の平日の視聴時間は3時間28分だが、10~20代の男性は2時間を切っている。
それが悪いわけではないが、いまやテレビは「高齢者のメディア」なのだ。国民の中で、最もテレビを見ているのは70代以上で、平均視聴時間は5時間超。しかし、地デジ完全移行によって、彼らもまたテレビに背を向け始めた。
地デジ移行のサポートをするデジサポ関係者はこう語る。
「年金で生活している高齢者の中には、対応テレビの購入やアンテナ設置、ケーブルテレビ加入など、安くない出費を強いられる地デジ化を機にテレビを捨てた人も多い。『おカネを払ってまでテレビを見る必要はない』という声が多く、一番テレビに親しんできた世代のこの選択に正直、驚きました」
既得権益を守るはずの地デジ化が、国民の「テレビ離れ」にトドメを刺す皮肉な結果を生んだ。そんな現実を尻目に、「テレビ新時代の幕開け」を宣言する滑稽さは、どんなお笑い番組よりも痛快である。
もう十分に楽しませてもらった。これまでありがとう。テレビよ、さらば!
※週刊ポスト2011年8月19・26日号



【劣勢の議論】
Vol.77
【視聴率リテラシー】「テレビ離れ」というウソ
(GALAC 2011年9月号掲載)
2011年8月21日(日)配信

文=リサーチ評論家 藤平芳紀

ホントに「テレビ離れ」なのか?

またぞろ「テレビ離れ」が論じられている。発端はテレビ朝日の某ゼネラル・プロデューサーの“19時台の民放は全局、視聴率が一桁台だった”という呟きから再燃したのだ。

さっそく『週刊文春』(6月30日号)が「吉本もジャニーズも全滅。火曜19時台で視聴率オール一ケタ」とブチあげ、“19時台が苦戦していたのは事実ですが、全局一ケタは前代未聞。(中略)CMもスポンサーが激減してスポットばかり突っ込んでいる状態。もはや「捨て枠」ですよ”という談話を載せた。

『週刊ポスト』(7月4日号)も「テレビ視聴率大暴落の内幕」と題して“20代男性がテレビを観ない”“多チャンネル化による視聴のフラグメント化、ネットよりもつまらないという価値観の浸透”と続けた。ホントに「テレビ離れ」なのだろうか?

「テレビ離れ」より「測定漏れ」

けっしてテレビは見られなくなったわけではない。むしろ昨今の視聴率の低下は、視聴率調査の「視聴の測定漏れ(Lost Audience)」が主因であろう。そもそも今の視聴率調査は(1)自宅内の、(2)据え置き型テレビの、(3)実放送の視聴を測定するものでしかない。

したがって録画を再生した視聴や職場や友人・知人宅など自宅以外の場所での視聴、パソコンやワンセグによる視聴などは視聴率に含まれない。しかも、局別・番組別の視聴率は、関東地区でいえば在京民放5局にNHKの総合と教育の番組だけが算出対象(本号が発刊されるときはデジタル化されており、番組視聴率の算出は、この限りではない)で、BSで放送される番組(例えば「おひさま」や「江」など)の視聴率は、当該番組の視聴率としてカウントされない。そうした視聴の測定漏れが引き起こす視聴の「ノー・カウント」こそが、視聴率を低下させている元凶なのである。

「視聴離れ」が起きているのかどうか、人々の一日あたりの視聴時間をNHK放送文化研究所が5年ごとに大サンプルで実施している生活時間調査の結果でみるとハッキリする。一人当たりの視聴時間に「減少」は認められていないのである(表参照)。
画像

デジタル化を機に

今の視聴率測定は、ほとんどテレビ開局当時の視聴率調査の域を出ていない。進化したといえば、データ提供が早まったこと(日報化)、複数テレビの視聴測定、UHF局の視聴測定、ピープルメータによる個人視聴の測定ぐらいである。往時とは違って、今やテレビ視聴は孤化しており、「世帯」としてではなく、「個々人」が見ているものであるのは周知のことであり、今もって「世帯」を対象にテレビの視聴を測定するなど陳腐である。

テレビ視聴率云々について論じるのであれば、デジタル時代の人々の視聴行動を測定するにはどうすべきか、人々はどうテレビと向き合っているのかについて論じるべきであろう。そのためにも、“わが社はこう思う”というビデオリサーチ社からのリサーチャーらしい提案が欲しいものである。

ふじひら・よしのり 1941年生まれ。著書に『視聴率96・97・98』(大空社)、『視聴率の謎にせまる』(ニュートンプレス社)、『視聴率の正しい使い方』(朝日新書)などがある。

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